石狩かめの会

石狩・不登校と教育を考える会

ディスレクシアでも大丈夫

かでる2・7での学習会に行って来ました。

ディスレクシアでも大丈夫』と題する、NPO法人エッジ代表の藤堂栄子さんのお話でした。


ディスレクシアって?
ディスレクシアDyslexiaとは、学習障がいの中心症状で、知能の高さに比べて「読む」「書く」「記憶する」ことに特異的な困難があることをいいます。


講演のメモから〜
生れつきでなおる事は無いと。(程度の違いがある)
「やればできるじゃない」と言う子供への励ましは、「もっとやれ」という事になり、効率の良いやり方じゃないと「できない」ので、追いつめる事になります。励ましではなくちょっとした理解が必要です。
困難さを軽減でするには、人にSOSが出せる。周りに宣言して助けてもらう。

困難な事を軽減してくれる具体的な方法も紹介してくれました。
基本は好きな事、出来る事、得意な事を中心に。
・英語が苦手な子が多いけれど、単語を学習する時には好きな物を。
 動物が好きならチンパンジー(ee)、カンガルー(oo)
・読みづらい文章にカラーのフィルターをかける(現在9色、これから12色くらいが発売されるそうです)
・耳からの情報があると役立つ(スウェーデンでは教科書に音声CDが付いている)
・スキャンしたものが音になるペン(イスラエルの方が開発)
・文字と絵を組み合わせる。
・試験も書くのが苦手であれば、口頭試問OKにする。
・指示の工夫(具体的に)


息子さんのイギリス留学経験から〜
学校から「大変そう。良い所が評価されていない。もったいない。発揮できない理由がわかるために検査をさせてください。」と言われ。その結果を「ブライト!だからこんなにいいんですね。明日からタイピングの方法を教えます。彼がなりたいと思うものになれるよう授業を変えます。」という事になり、その後息子さんは建築家になっているそうです。

日本で学校の先生から相談を受ける時、「どうやって告知しようか、どうやって親を説得しようか」という話になる事があるそうです。藤堂さん曰く「がんじゃないのにね」
検査結果は「告知じゃない。自分を知る。」ということ。
「つらそうね。いい方法を考えようね


お話の後、質問の時間がありました。
学校の先生からは息子さんの留学までの経緯を。
お母さんたちからは、学校との対応について、家庭での学習の仕方ついての具体的な質問などが出ていました。


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我が家の子供が不登校だった頃は、まだ特別支援教育が本格化していなかったので、現在の特別支援教育については、良く知らない事が多いのですが、困難を抱えた子供たちへの支援は少しずつ進んでいるのだと希望を持ちたいですね。
具体的な支援の手立てがあれば学校から「期待しないでください」という言葉が出てくることはないでしょう。
子供が生き生きと幸せが感じられるように。学校も保護者ももっと学びましょう。そして「ディスレクシアでも大丈夫」と言いたいですね。