石狩かめの会

石狩・不登校と教育を考える会

全道のつどいに参加して

全道の集いには時々参加していましたが、諸事情で丸一日参加ができたのは今回が初めてでした。


<午前の講演>
中学校の養護教諭である樋口雅子さんのお話でした。


「学校の保健室は今ー子どもたちと向き合いながらー」
保健室を訪れる子供達は自分に関わらない話(誰かの事に例えながら)から話し出す。
ちょっと一息ついて教室に戻って行く。「私が言った事が(子供たちに)参考になったとは思っていない。時間や場所があり、ゆっくり考える機会があれば、自分で考えて決めていける力があると思う。」保健室には『つぶやきボード』があり、子供たちが好きな事を書いていくそうです。


不登校の子供たちとの関わりから〜
教室に行きづらかったら「保健室においで〜」と言っているそうです。学校の対応が悪い時には「子供との間で何ができるかな」と悩むそうです。


必ずしも不登校の子供や保護者を他の機関につなげる環境が整っているわけではないが、家庭への支援が学校だけでは無理な時は、民生委員の方や、保健士の方からのサポートもしてもらっている。


学校内でも先生自身が困った時には「困った。助けて欲しい。」と言えるようになった。担任だけで抱え込まないで、学年団で対応しようとなっていて、必ずしも不登校に理解がある先生ではなくても、出来る事をやってもらう。教師の経験年数が増えて来た今だから言えるようになったそうです。


質問の時間では〜
●「不登校の解決ってどういう事だと思いますか」という質問に
・周りのだれかを信じている
・親が誰かと繋がっているのを見る
・いつかどこかとつながっていれば動き出せる
と答えてくださいました。
●現在お子さんが不登校でお悩みの保護者の方からの質問や、感想もありました。
*親の会からは、学校も悩める保護者の方たちに、親の会の存在をお知らせしてくださいとお願いしました。


<午後の分科会>
4つの分科会が設定されていて、私は第2分科会「不登校もあるけれど他にも気になることがあります。」に参加しました。小児科医の福山先生を交えて11名のグループでした。


各人の状況や思いを一通り語った後、福山先生からも「皆さんのお話を聞いたので自分の話も少し」と言って話してくださいました。それから相談に来る親御さんたちには「なぜ学校に行かせるのですか」と質問をするのだそうです。私たちにもその質問をされ、分科会は興味深い話の内容になりました。
先生は、学校へ行っていない子供たちの学力やコミュニケーション力よりも「体力」の事が一番気がかりだとか。
(家にいる事が多い子供達は、どうしても運動不足になりがちなので。)
発達障害で困り感のあるお子さんたちの話の中で、発達障害と発達不全。学習遅延と学習障害は別なので分けて考えなければならないと言っていました。

親御さんは「障害がある子供を残して、私が死んだら・・・」と言いますが「大丈夫死んでください」(笑い)とおっしゃるそうです。「限られた制度の中でも、一生懸命やっている人たちはいる」「世の中を信じて欲しい」
親御さんは子供を助けてと言える子に。助けてくれるのを受け入れる事ができる子に。そしてその子の持っている自信をつぶさないで育てて欲しいと。

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集いに参加して〜
現在大変な思いで子育てしている親御さんたちに、沢山参加していただきたい内容でした。
自分の親の会にも言える事ですが、不登校で悩んでいる方たちが少しでも元気になれるように、もう少し工夫してみよう。